TOPひだまり便り>21号(平成20年1月号)


 理事長より
 あけましておめでとうございます。新年もこれまで同様ご支援ご指導のほどお願いいたします。
 昨年は「今年の漢字」に「偽」が選ばれて世間を賑わせましたが、介護の世界でもコムスン社が業務の不正を問われて事業から撤退に追い込まれているように、企業の誠意が問われた一年でありました。

 ひだまりはこれまで業務を進めるにあたり、第一に大切にすることは、利用する人のことを考えること、第二にうそ偽りのない対応をすること、間違った場合は隠さずに報告し親御さんにもお知らせすることを、事業所内の決まりとしてきました。
 これは私どものような、何かあっても訴える手段を持たない人へサービス提供をする者の、何よりも守るべき基本であると信じるからであります。新年を迎えるにあたり改めてこのことを大事にしようと考えます。

 今年の目標
 平素から考えていることですが、あれもこれもやりたいが結局何も進まなかったと言うよりも、着実に少しずつでも前進することに意義があると思っています。障害者福祉の世界がまさにその通りで、遠回りや後戻りしているようでも確実に少しずつ改善されています。メープルリーフの障害福祉サービスのような事業も、以前は存在すら考えられなかったものが、経営が苦しいなりに実現していることは進歩の証であります。

・メープルリーフはおかげさまでご利用の要望に応えきれないほどの状況ですが、これも職員の踏ん張りに支えられているのが実情です。登録ヘルパーの増員などにより良質なサービスを保ちつつ、ご要望に沿えるよう取り組んでまいります。

・ひだまりの目的の一つに成年後見制度への取り組みがあります。地域生活支援の一環として、障害者の権利擁護のためには成年後見制度が、子どもたちの将来の生活を保護する一つの手段として重要であると考えます。NPO法人PACガーディアンズとの連携による活動を通じ、お役に立つ成年後見のあり方をもっと進めます。

・就労支援は自立支援法の中で大きな位置を占めていますが、ひだまりも障害児者の将来を守る父の樹会と共に、企業で頑張っている障害者の仲間を後押しできるような活動を考え実行していきます。

 成年後見セミナーの報告
 12月9日長沼原勤労市民プラザで、障害児者の将来を守る父の樹会の後援、千葉市手をつなぐ育成会の協力を頂き、ひだまり主催で第2回成年後見セミナーを主催し、保護者や福祉事業所職員など100名を超える参加者がありました。

【第1部】
 成年後見制度のポイント 〜誰に何を託すのか?〜
            市川・浦安地区中核地域生活支援センター
                 「がじゅまる」センター長 朝比奈ミカ氏


 成年後見制度は誰に何を託すのかを主題に、相談の現場から得た深い経験を基に話されました。
『後見はいつから?』
 →「いずれ」はいつまでも続かない。親も子もどんどん年を取ります。
『本人のことを知る』
 →本人の行動や習慣をきちんと整理し、記録しておくことが大事。
   これを説明できない親が多い。いざと言う時に第三者に伝えられるか?
『誰に何を託すのか?』
 →第三者又はチームによる貢献者支援の役割が大きくなる。
   その場合大切なのは本人の自己決定を尊重するチームであること。

【第2部】はじめよう、ひろげよう、コミュニティフレンド
     PACガーディアンズ副理事長 名川勝氏(筑波大学所属)
     コミュニティフレンド       池上直樹氏、高山幸代氏

 名川氏からコミュニティフレンドの仕組みと活動内容が紹介され、その後名川氏の主導によるパネル形式で二人のコミュニティフレンドによる実態報告が行われました。"支援”ではなく、遊び仲間、相談相手として、街の中にいる一人の友人としての活動は、これからもっと広まって欲しいものです。


 セミナーの内容は、後日講演録として発行を予定しております。また、障害児者の将来を守る父の樹会の青木会長も強調しておられたように、後見制度でご理解願いたいのは、後見人の行う財産管理や身上監護はあくまでも本人の保護が主目的で、本人自身への支援は別物だと言うことです。
 今回のセミナーを通して、ひだまりの存在意義を改めて再認識し、態勢を整えながらご期待に応えて生きたいと考えています。

 ご存知ですか?
 『障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例』をご存知ですか?

 平成18年10月、全国で初めて障害者差別を禁止する条例が千葉県議会で可決されました。この条例は、色々な立場の県民が協力して、障害に対する誤解や偏見、不利益な取扱い、様々な障壁(バリア)を解消するために制定されたものです。
 何か問題が生じた場合は、県障害福祉課または各圏域相談窓口までお問い合わせください。
千葉県健康福祉部障害福祉課
相談電話: 043−223−1020・1019
F A X : 043−222−4133

圏域(16の圏域の内一部抜粋) 圏域内市町村 相談専用電話番号
千葉 千葉市 043−292−1317
船橋 船橋市 047−424−0167
習志野 習志野市
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