TOPひだまり便り>16号(平成18年10月号)

 理事長より
 暑い夏もようやく終わり過ごしやすくなりましたが、皆様はお変わりありませんでしょうか。私は年々暑さにやられて夏が終わる頃にはスリムになっていきます。そんなことを言っていられないのが障害者自立支援法の本番を迎える10月ですが、メープルリーフやひだまりの懸案についてお知らせします。

[障害者自立支援法への対応]
 国や地方自治体も諸規則の制定や事業者説明会及び申請事務で追われているのですが、事業者側も多くの申請書や書類を作成し事業認定を受けなおし、更に利用者さんとの契約締結が必要です。

 メープルリーフも8月ごろから準備作業を始めましたが、8月はご利用の多い時期と重なり職員一同夏休み返上で頑張っていました。9月にはいると千葉県の指定事業者申請が始まり、メープルリーフは22日に済ませました。10月からは居宅介護(身体介護・家事援助)と行動援護は県の管轄になります。

 千葉市を始めとする近隣市町村の実施する地域生活支援事業は、これまでの外出介護から移動支援と名称が変わって実施されます。これに対しても事業者説明会が実施され申請と認可の作業が進められています。

 ところで、とっくに済んでいる予定の新受給者証入手が、各市役所から9月末になっても送られていない方が多く、行政の区分認定作業も遅れているようです。「メープルつうしん」でもお知らせしますが、9月下旬から契約手続きが始まる予定が10月に灰っても契約未了の方が出そうです。
 この場合でもメープルリーフの利用は可能ですので、皆様の影響は出ない見込みです。

[移送サービスのこと]
 メープルリーフの移送サービスですが、八千代市は認可済み、千葉市は9月27日付で千葉運輸支局から認可が出ました。これで10月から移送サービスが公的に認められ、違法行為まがいではなくなります。

 一方6月から厳しくなった移送中の路上駐車に対して、特例許可を得られるよう要請していますが、まだ結論は出ていません。千葉県警は9月21日から障害者の福祉ボランティア車両も対象にする旨決定しましたが、福祉有償運送も対象とするか現在はまだ分かりません。

[成年後見セミナーのこと]
 10月22日(日)に予定しているひだまり主催の後見セミナーですが、9月に案内を配布しました。まだ申し込まれていない方も今月再度案内をお送りしていますので、ぜひご夫妻での参加をお勧めいたします。子供たちの将来を思えば、ご自分で判断できるうちにどのように成年後見制度が利用できるか、考えるヒントを提供いたします。

 成年後見制度について一緒に考えてみませんか? ひだまり理事:田代常光
 今月22日(日)開催されます「成年後見セミナー」、みなさんもうお申込みいただきましたよネ?
 エッ!?マダ!?
 未だお申込みされていない方は、NPOひだまりの事務所まで申込みをお願いします。

□■□NPOひだまりの成年後見制度への取り組みについて□■□

 成年後見制度は、成立からすでに6年目を迎えていますが、まだ有効な制度にはなっていないと思われます。それは、制度自体の解りにくさと手続き等の煩雑な仕組み、そして何よりも私たち親にとって”今すぐ!”の必要性を感じさせない、縁遠い(?)制度だからなのではないでしょうか?
 でも、縁遠いで済ませてしまってよいのでしょうか?

 「親亡き後の我が子の生活はいったいどうなるのだろうか。」

 という決して避けて通ることのできない、親にとっての一番の悩み。
 その悩む親を支え、我が子をしっかりサポートしてくれる仕組みの一つとして、私たちは成年後見制度があると考えています。
 私たちNPOひだまりでは、「障害児者の将来を守る父の樹会」とも連携して本年度次の点について検討を進めています。

@「成年後見制度」についての啓蒙活動

ANPO「PACガーディアンズ」への参画

B成年後見取り組みの方向と可能性についての取りまとめ
 ・ 特に親と法人による複数後見の可能性
 ・ 地域社会における実現可能で有効な生活支援ネットワークづくり


□■□何故、法人による障害者の成年後見を目指すのか□■□

 障害のある子の成年後見人は誰が適任か?と問われると、”まず親がなりましょう”ということをよく耳にします。確かに、親が成年後見人となる一番のメリットは、親は誰よりも子(利用者)を良く理解し、身上監護ができるということです。

 しかし、私たち親にとって一番の悩みは、親亡き後の我が子の生活がどうなるか?という事です。親が後見人になることも大事なことですが、親が元気なうちに、親亡き後の子の生活や身上監護をしっかり行い、見守ってくれる成年後見人を選任しておくことこそ、親の務めだと言えます。

 しかも、一旦子(利用者)の後見がはじまると、相当長い間にわたって後見が継続される必要があります。親亡き後の後見人が法人であれば、個人の後見人とは違って、後見が途絶することや変わることなく継続して、子の生活や金銭の管理、身上監護を行うことが可能です。

 私たちNPOひだまりでは、親と法人による複数後見人の可能性を考えていきます

 親亡き後の後見の引継ぎをスムーズに行うため、親が元気なうちに、親亡き後を安心して託すことのできる法人後見人と親が一緒に複数後見人となってお互いに協力し、サポートするというより有効な仕組みを作ることができないかと考えています。

 事務局より
 「親亡き後」の心配を少しでも減らしたい・・・私たちの子の思いに対して、今月22日の成年後見セミナーで、講師の方々のお話から何かが見つかるかもしれません。

 次号では、セミナーの総括を踏まえて、後見制度の仕組みや具体的な手続きの方法などを解説する予定です。皆様からのご意見ご質問をお待ちしています。


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