TOPひだまり便り>第9号

 ひだまり理事長  小関 茂

 ひと月遅れになりましたが皆様明けましておめでとう御座います。本年もひだまりへの皆様のご指導、ご協力を宜しくお願い申し上げます。

 ひだまりの居宅介護支援事業メープルリーフも、父の樹会会員のご利用に加えて会員以外の方も順調に増え、予想を上回る利用状況を見るに付けこれまでこのようなサービスがない中で、親たちが苦労を重ねていた姿が表れているように感じます。

 新年を迎え更に充実したサービスを提供すべく、ご利用の方を対象にメープルリーフ独自のアンケート調査を1月に実施いたしました。昨年12月に父の樹会が行いました主として成年後見に関するアンケート調査とやや重複するところもありますが、独自の調査としてこれからのメープルリーフの運営や支援員の行動に反映させて参ります。多くの方にご回答いただき感謝しております。

 最近の世間は話題に事欠きませんが、支援費制度についてもいよいよ見直しの具体的行動が始められております。平成15年度に税金を財源として開始された本制度は直ぐ財源不足に直面し、15年度は128億円赤字となり今年度は250億円ほどの不足が見込まれる状況をどう立て直していくのか、私たちにとっても直接子供たちに係わる問題です。雲の上の話と思わずに身近なしかも大変な事なのだと関心をお寄せ下さい。

 一番の問題は、直接の当事者である子供たちが物申せない人であること、さらに言えば障害のある者と一緒になり、負担し支えあおうと考える人が世の中で少数派であることでしょう。機会あるごとに親たちが声を出して行くことがこれから益々重要であります。

 支援費制度を根本から見直すもので平成16年10月社会保障審議会障害者部会に、厚生労働省障害保険福祉部が試案として『今後の障害保険福祉施策について(改革のグランドデザイン案)』を提示しました。文字通り『改革の大いなる設計図』で内容も分厚く難解な文章であり、その後の部会で何回も説明を重ねています。

 先ず障害者自立支援給付法(仮称)を作り、これまでの知的・身体・精神の3障害福祉法を総合的な体系にする事で、障害の種別に係わらず支援の内容が決められるようになります。施設事業者などの見直しにより、通所事業をNPO法人等も運営可能にしたり、住まいの場もこれまでのグループホームに加え、重度障害者を対象にしたケアホームが創設されます。

 一方、サービスに対する個人負担も見直され「費用の公平な負担と資源の確保」がうち出されています。個人は受けたサービス量に応じた負担(これを応益負担と称しています)が導入されます。負担額は上限が設定されますが平均的には利用額の1割程度のようです。また、地域生活と均衡の取れた入所施設の負担の見直しがあり、入所施設利用者は地域生活を送る人並みの、バランスの取れた費用負担が求められるものです。

 なにぶんにも膨大な内容であり、現在も各障害者団体が問題点の指摘や多くの申し入れを厚生労働省に行っている段階です。私たちの身近に関係する改革案であり、今後も注意深く見守っていくことが必要です。
 障害児者の将来を守る父の樹会も父の樹レターで、この改革案の解説を一月からシリーズで開始しましたのでぜひご覧ください。

 このたび、ひだまりではメープルリーフの利用会員を対象としたアンケートを実施しました。今までは年に一回の利用者懇談会を開催していましたが、昨年居宅介護指定事業者になり会員の広域化・増加のため、今回はアンケートの形で皆様のご意見ご要望を伺うことにしました。会員世帯数85名中53名の方から回答をいただきました。(回収率 62%)

 アンケートに寄せられたご意見の中からいくつかご紹介します。

@メープルリーフの支援について
・子供がメープルリーフを利用するのをとても楽しみにしている。いつも良くしてもらい感謝している。
・仕事や急用の時にとても助かっている。
・いざ・・という時に、メープルリーフにお願いできる・・・という安心感が持てる。
・親以外の人(ヘルパーさん)と接することで、本人の世界が広がる。苦手なことに挑戦したり、新しい過ごし方が出来てとてもうれしい。
・お願いしていた要望が各ヘルパーさんに届くように事前確認をきちんとしてほしい。

Aおでかけ企画ハミングについて
・体を動かして遊べる場所の企画をお願いしたい。(フィールドアスレチック、ハイキング・遊園地・サイクリング・体育館や広場などでの遊び、など)
・気軽に利用できる料金の企画をしてほしい。(近場へのおでかけ・短時間のレクリェーション)

B送迎サービスについて
・自宅まで送迎してもらえるのは助かる。 こてはしプールに連れて行ってもらえるのもうれしい。
・車での送迎サービスをしない事業所も多いので、料金が高くなっても続けてほしい。

C予約について
・急なお願いも快く受け付けてもらえて助かっている。
・利用可否の返事を早くほしい。ヘルパーの手配に時間がかかる時には、いつ返事をもらえるか・・の連絡をもらいたい。他の事業所にお願いする都合もありますので。
・メールで予約をした時に、「予約を受けた」旨の確認連絡がほしい。

Dメープルつうしん・ひだまり便りについて
・より一層の情報発信源になってほしい。最新の福祉情報を教えてほしい。
・移動介護を利用するときに参考になるように、おすすめスポットの紹介、一日の過ごし方の具体例などを紹介してほしい。翌月の利用集中日の予想を載せてもらえれば、予約の時の参考になる。

 今回のアンケート調査を通して、メープルリーフ利用会員の年齢層の広がりとそれに伴うニーズの多様化を実感いたしました。ご指摘の多かった予約システムの見直しなど、改善できる点は早急に手直ししていく予定です。これからも、皆様のお役に立てるメープルリーフを目指して努力して参りますので、ご意見・ご要望がありましたら事務局までお寄せ下さい。


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